スクワットは「重さ」だけじゃない!瞬発力を高めるトレーニング方法とは?

アスリートであれば競技力を向上させる目的でウエイトトレーニングに取り組んでいることと思います。
もちろん高重量トレーニングは筋力向上に効果的ですが、ジャンプ力などの瞬発力を伸ばしたい場合は、その目的に応じてトレーニング方法を工夫することが重要です。
2026年に発表された最新の研究では、スクワットの負荷設定やバーを動かす速度を変えることで、ジャンプ力やスプリント能力への効果が異なることが報告されました。
今回は、この研究をもとに、瞬発力を高めるスクワットのポイントについてわかりやすく解説していきます。
是非、最後まで読んでみてください!
■バーベルの「速度」が重要?
従来の筋トレでは、
1RM(1回だけ持ち上げられる重量)の○%で実施する
決められた回数をこなす
という方法が一般的です。
一方、近年注目されているのがVelocity Based Training(VBT:速度基準トレーニング)です。
これは、
バーベルをどれくらい速く動かせたか
動作速度がどれくらい落ちたか
を指標として負荷やセット終了を決める方法です。
つまり、「何kg持ったか」だけでなく、
“どれだけ速く動かせたか”
を重視する考え方です。
■動作速度で何が変わる?
研究では、筋力トレーニング経験が1年以上ある男性52名を対象に実施されました。
参加者は4グループに分けられました。
① MIV群
やや軽めの負荷で毎回できるだけ速く持ち上げる
決められた回数を行う
② VLT群
重めの負荷で動作速度が一定以上落ちたらセット終了
③ TVZ+VLT群
軽めの負荷で速い速度域を保ちながら、速度が一定以上落ちたらセット終了
④ PBT群
速度計測は無し、%1RMで管理した負荷で決まった回数を行う
全員が週3回・4週間(計12回)のスクワットトレーニングを実施しました。
■結論①:ジャンプ力が改善
ジャンプ高(CMJ)は、
MIV群:+3.79cm
TVZ+VLT群:+4.21cm
PBT群:+1.40cm
となり、
できるだけ速く挙げることを意識したグループほど大きく改善。
■結論② スプリント能力も改善
30mスプリントでは、
TVZ+VLT群:約0.15秒短縮
MIV群:約0.14秒短縮
PBT群:約0.05秒短縮
スポーツでは0.1秒の差が勝敗を左右することもあるため、この改善は実践的にも価値があります。
■最大筋力はどの方法でも向上
一方で、
最大等尺性筋力
最大筋出力
については、どのグループでも改善し、方法による明確な差はありませんでした。
つまり、
筋力を伸ばすだけなら従来の方法でも十分効果があると言えます。
■なぜ「速く挙げる」が効果的なの?
筋肉は、「どんな力を発揮するよう求められたか」に適応します。
バーをできるだけ速く持ち上げようとすると、
神経系の働き
筋肉を素早く動員する能力
パワー発揮能力
が鍛えられやすくなります。
その結果、
ジャンプやダッシュなどの爆発的な動作へつながりやすくなると考えられています。
■まとめ
瞬発力を高めたいなら「速く挙げる意識」が重要
ジャンプ力・ダッシュ力は速度を重視した方法でより向上
最大筋力はどの方法でも改善
筋トレというと「重い重量を持つこと」に目が向きがちですが、目的によって最適な方法は異なります。
重量だけでなく「動作速度」を意識したトレーニングも取り入れてみると、スポーツパフォーマンス向上につながるでしょう。
引用文献
Junjie Wang,et al.Comparative effects of four back squat prescription models on explosive performance and sprint outcomes in resistance-trained men.Front Physiol. 2026 Jun 11:17:1871525.
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