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【メンタルヘルス】心と身体の回復には何が必要?

8月21日
読了時間: 5分

近年、「メンタルヘルス」の問題は世界的に大きな課題となっています。

うつ、不安、ストレスに関連する問題は増加しており、

特に、日常的に身体を動かしている人やアスリート、学生、仕事が忙しい人などは、

  • 身体的な疲労

  • 仕事や競技によるプレッシャー

  • 心理的なストレス

  • 回復不足

などが重なりやすく、心と身体のバランスを崩してしまう可能性があります。

近年では、行動・栄養・生活習慣などを組み合わせた非薬物的なアプローチに注目が集まっています。


その中でも今回取り上げるのが、

「音楽」「スポーツ栄養」「持続可能な食生活」

という3つの要素です。

2026年に発表された研究では、これらを組み合わせることが、ストレス、不安、気分、認知機能、回復力などのメンタルヘルスにどのように関係するのかが検討されました。


今回はこの研究をもとに、心の健康を保つために、音楽や普段の食事がどのような役割を持っているのかについてわかりやすく解説していきます。

ぜひ最後まで読んでみてください!


■今回の研究について

今回の研究は、1つの実験を行った研究ではなく、これまでに発表された研究をまとめて検討する統合的レビューです。


対象となったテーマは主に、

  • 音楽療法

  • スポーツ栄養

  • 持続可能な食事

  • メンタルヘルス


最終的には120件の研究が分析に含まれ、

  • 実験研究:48件

  • 観察研究:42件

  • レビュー研究:30件


つまり、

「音楽だけ」「食事だけ」という一つの方法を見るのではなく、心と身体の両方からメンタルヘルスを考えていることが大きな特徴です。



■結論① 82.5%の研究でメンタルヘルスの改善が報告された

120件の研究をまとめた結果、

82.5%(99/120件)の研究で、少なくとも1つのメンタルヘルス指標に有意な改善が報告されていました。


ここでいうメンタルヘルス指標には、

  • ストレス

  • 不安

  • 気分

  • 認知機能

などが含まれています。


一方、

効果が認められなかった研究:10.8%

結果が混在していた研究:6.7%


さらに介入方法別に見ると、


音楽療法:86.8%


スポーツ栄養:80.0%


持続可能な食事:74.1%


複数を組み合わせた介入:90.0%


の研究で改善が報告されています。

特に注目したいのが、一つだけを行うよりも複数の方法を組み合わせた介入で最も高い改善率が示されたことです。



■音楽はストレスや不安への効果が期待される

音楽というと「気分転換」程度に考える方も多いかもしれません。

しかし研究では、音楽は感情や自律神経などにも関係すると説明されています。


  • 感情の調整

  • ストレスの軽減

  • コルチゾールの低下

  • 副交感神経活動の促進

  • リラックス

  • 睡眠の改善

  • 心理的な回復力の向上


また、

音楽は感情・報酬・記憶などに関係する脳領域にも作用し、ドーパミン放出にも関係するとされ、


ストレス軽減:88.4%


不安軽減:85.5%


の改善が報告され、特に音楽療法が重要な介入方法として挙げられています。


好きな音楽を聴くという非常に身近な行動も、メンタルヘルスを考えるうえでは無視できない要素なのかもしれません。


■食事は「身体」だけではなく「脳」にも関係する

そして、今回の研究でもう一つ重要なのが栄養です。

食事というと、

「筋肉をつけるため」

「痩せるため」

「身体を健康にするため」

と考えがちですが、栄養は脳の働きにも関係しています。


研究では、

神経伝達物質の合成、ホルモン調節、炎症などを通して脳に影響すると説明されており、


例えば、

〇炭水化物

→脳のエネルギー源


〇タンパク質

→セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質をつくるために必要なアミノ酸を供給


〇ビタミンB群・ビタミンD・マグネシウム・亜鉛などのミネラル

→神経伝達やストレスへの抵抗力などに関係


逆に、栄養状態が悪い、食事のバランスが崩れる

→疲労、認知機能の低下、不安や抑うつへの脆弱性につながる可能性



■「持続可能な食事」って何?

持続可能な食事とは、

栄養的に十分で、環境への負荷が少なく、経済的にも実行可能で、文化的にも適した食事

として説明されています。


具体的には、

  • 植物性食品

  • 全粒穀物

  • 良質な脂質

などを多く含む食事パターンです。


こうした食生活は必要な栄養素を摂取しやすいだけでなく、

「炎症を抑えること」や「腸内環境を整えること」を通して、脳と腸のつながりである「腸脳相関」に関係する可能性が示されています。


持続可能な食事を扱った27件の研究のうち74.1%で改善が報告され、特に抑うつ症状やウェルビーイングとの関連が示されました。



■一番重要なのは「どれか一つ」ではない

今回の結果で注目すべきポイントはここです。


音楽療法 → 感情調整・ストレス軽減


スポーツ栄養 → 神経伝達物質・エネルギー・回復のサポート


持続可能な食事 → 腸脳相関・抗炎症作用・生活習慣の安定


という異なる経路が組み合わさり、メンタルヘルスを支えるというモデルが示されています。


複数の方法を組み合わせた介入では90%と、最も高い改善率が示されました。


心と身体の両方から回復できる環境をつくることが重要だと考えられます。



■まとめ

  • 音楽療法・スポーツ栄養・持続可能な食事はメンタルヘルスの改善に関連する可能性。

  • 特に複数の方法を組み合わせた介入では90%と高い改善率が示された。

  • どれか一つではなく、心と身体の両方から回復できる環境をつくることが重要。



「運動すること」、「必要な栄養を摂ること」、「休息すること」、「ストレスを調整すること」

こうした生活全体を整えていくことが、身体だけではなく心の健康を守ることにもつながる可能性があります。毎日の生活をより良い状態に整えていくための一つの手段として意識してみてください!



引用文献

Xianhui Xu,Jie Tang.Rhythms of recovery: music therapy, sports nutrition, and sustainable diets and food for mental health.Front Nutr. 2026 May 12;13:1828961.




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