コーヒーは運動の味方?【最新レビューからわかったこと】

釧路市鳥取にあるパーソナルジムR. Physio labスタッフの村上です!
今回は、「コーヒーと運動パフォーマンス」について解説します。
「運動前にコーヒーを飲むとパフォーマンスが上がる」
「筋トレ前にコーヒーを飲んでいる」
という方もいるのではないでしょうか?
2026年に発表されたナラティブレビューでは、コーヒーが運動パフォーマンスや疲労、筋肉痛、回復などにどのような影響を与えるのかについて、これまでの研究が整理されました。
今回はこの研究について、わかりやすく解説していきます。
ぜひ最後まで読んでみてください!
■どんな研究?
研究者らは、2000〜2026年に発表された研究を対象に、
コーヒー
カフェイン
運動パフォーマンス
持久力
筋力
疲労
回復
体内時計
遺伝的な違い
などについて、これまでの研究結果を整理しました。
特に注目されたのが、
「コーヒーの運動への効果は、カフェインによるものなのか?」
という点です。
コーヒーにはカフェインだけでなく、ポリフェノールなどさまざまな成分が含まれています。
そこで今回のレビューでは、カフェインによる作用と、それ以外のコーヒー成分による作用を分けて検討しています。
■コーヒーの効果は主に「カフェイン」
結論からいうと、
コーヒーによる急性の運動パフォーマンス向上は、主にカフェインによるものと考えられています。
比較的一貫した効果が確認されているのが「持久系運動」です。
カフェインを摂取することで、
疲労を感じにくくなる
運動中の主観的なきつさが低下する
覚醒度や集中力を維持しやすくなる
持久系パフォーマンスをサポートする
といった効果が期待されています。
一方で、筋力や瞬発力については、持久系運動ほど結果が一貫しておらず、運動内容などによって効果が変わる可能性があります。
■なぜカフェインで運動が楽になる?
ポイントになるのが「アデノシン」という物質です。
アデノシンは脳内で受容体に作用し、眠気や疲労感などに関係しています。
カフェインは、このアデノシン受容体の働きをブロックします。
この中枢神経系への作用によって、
「疲れた」
「きつい」
といった感覚が軽減され、覚醒度や集中力を維持しやすくなると考えられています。
カフェインによって突然筋肉が大幅に強くなるというより、
「同じ運動でも疲労やきつさを感じにくくなる」ことを意味します。
■どのくらいのカフェインが使われている?
今回のレビューでは、運動パフォーマンスへの効果が比較的一貫して報告されているカフェイン量として、
〇体重1kgあたり3〜6mg程度
が挙げられています。
体重60kgの場合、
→約180〜360mg
に相当します。
ただし、これは「全員がこの量を摂るべき」という意味ではありません。
コーヒー1杯に含まれるカフェイン量は、豆の種類や抽出方法、量などによって変わりますし、カフェインへの反応には大きな個人差があるためです。
■コーヒーは筋肉痛にも関係する?
カフェインには、運動中や運動後の痛みの感じ方を軽減する可能性も報告されており、長時間の運動や負荷の高いトレーニングでは、運動中の不快感や疲労感を軽減することで、結果的にパフォーマンスを支える可能性があります。
ただし、
「コーヒーを飲めば筋肉痛が治る」という意味ではありません。
あくまで痛みの「感じ方」に影響する可能性があると考えるのが適切です。
■コーヒーにはカフェイン以外のメリットもある?
コーヒーには、
ポリフェノール
ジテルペン
トリゴネリン
メラノイジン
など、カフェイン以外にもさまざまな成分が含まれています。
これらは代謝や炎症、酸化ストレス、腸内環境などに関係する可能性があります。
ただし注意点として、今回のレビューでは、これらの成分が直接運動パフォーマンスを高めるというエビデンスは、カフェインと比較するとまだ限定的とされています。
「運動前のコーヒー=さまざまな成分が直接パフォーマンスを上げる」
というより、
「急性のパフォーマンス向上は主にカフェインによるもの」
と考えたほうがよさそうです。
■注意したいのが「睡眠」
ここはかなり重要です。
カフェインによってトレーニングのパフォーマンスが上がったとしても、摂取する時間が遅くなれば睡眠に悪影響を与える可能性があります。
睡眠の質が低下すれば、トレーニング後の回復や翌日のパフォーマンスにも影響します。
つまり、
特に夕方〜夜にトレーニングする方は、カフェインによるメリットと睡眠へのデメリットを考えることが大切です。
■効果にはかなり個人差がある
カフェインの効果は全員同じではありません。
普段のカフェイン摂取量
遺伝的な違い
カフェインの代謝速度
体内時計
摂取する時間帯
トレーニング状況
睡眠への影響
などによって、効果や副作用が変わる可能性が指摘されています。
「コーヒーを飲むと調子がいい」という人もいれば、
「動悸がする」
「夜眠れなくなる」
「特に効果を感じない」
という人がいても不思議ではありません。
自分の反応を確認しながら取り入れることが重要です。
■まとめ
ポイントをまとめると、
コーヒーの急性の運動効果は主にカフェインによる
特に持久系運動では効果が比較的一貫している
疲労感や主観的なきつさを軽減する可能性がある
筋力やパワーへの効果は持久系ほど一貫していない
カフェイン以外の成分による直接的な運動効果はまだ不明確
効果には大きな個人差がある
遅い時間の摂取による睡眠への影響には注意が必要
トレーニングも栄養も、「みんなに同じ方法」ではなく、自分の生活に合わせて続けられる方法を選んでいきましょう!
引用文献
Joanna Grzelczyk,et al.Coffee and Physical Performance: What Is Driven by Caffeine and What Is Not.Nutrients.2026 Aug 18;18(16):2690.
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