コーヒーをよく飲む人ほど体脂肪が少ない?【最新研究を解説】

釧路市鳥取にあるパーソナルジムR. Physio labスタッフの村上です!
今回は、「コーヒーと体脂肪・テストステロン・代謝」について解説します。
毎日コーヒーを飲んでいる方も多いのではないでしょうか?
2026年に発表された研究では、日常的なコーヒー摂取量と体組成、血糖・インスリン代謝、テストステロンなどのホルモンとの関係が調べられました。
今回はこの研究について、わかりやすく解説していきます。
ぜひ最後まで読んでみてください!
■どんな研究?
対象となったのは、フィンランドの出生コホート研究に参加した46歳の男女2,264人です。
参加者を普段のコーヒー摂取量によって、
0杯/日
1〜2杯/日
3〜4杯/日
5杯以上/日
に分け、体組成や血液中の代謝物、血糖・インスリン関連指標、テストステロンなどを比較しました。
テストステロンなどのホルモンについては、BMIだけでなく、教育歴・喫煙・身体活動・飲酒などの影響を考慮した解析も行われています。
では、どのような結果になったのでしょうか?
■結論:コーヒーを多く飲む人ほど体脂肪が少なかった
コーヒー摂取量が多いグループでは、
体脂肪率が低い
体脂肪量が少ない
内臓脂肪が少ない
骨格筋量が多い
という傾向が確認されました。
一方で、BMIには大きな違いがありませんでした。
つまり、
身体の中身を見ると、コーヒーを多く飲む人のほうが比較的脂肪が少なく、筋肉量が多い傾向にあったということです。
ただし、この結果だけから「コーヒーを飲めば脂肪が減って筋肉が増える」とは言えません。
今回の研究は、ある時点でコーヒー摂取量と身体の状態を比較した研究だからです。
■男性では血糖・インスリン代謝にも良い傾向
男性では、コーヒー摂取量が多いほど、
空腹時インスリンや糖負荷試験後のインスリンが低く、インスリン感受性が高い方向の相関がみられました。
つまり、コーヒーをよく飲む男性では、より良好な血糖・インスリン代謝の特徴がみられたということです。
研究ではその背景のひとつとして、コーヒーに含まれるカフェインの作用についても触れています。
カフェインはアデノシン受容体に作用し、交感神経系を刺激することで、
エネルギー消費や熱産生
脂肪分解
などに影響する可能性があります。
ただし、今回の研究自体が「コーヒーを飲ませて代謝が改善するか」を検証したわけではない点には注意が必要です。
■男性では総テストステロンが高い傾向
男性ではコーヒー摂取量が多いほど、総テストステロンが高くなる傾向がみられました。
BMIや喫煙、身体活動、飲酒などを調整した解析でも、コーヒーを1日1杯多く飲むことと、総テストステロンが0.29nmol/L高いことが関連していました。
総テストステロン↑
生体利用可能テストステロン↑
SHBG(性ホルモン結合グロブリン)↑
一方で少し複雑なのが、
遊離テストステロンとFAI(遊離アンドロゲン指数)は低い傾向
だったようです。
そのため、単純に「コーヒーを飲めば男性ホルモンが全部増える」という結果ではありません。
研究者らも、コーヒー摂取と男性のホルモン状態には特徴的な関連がみられたと解釈しています。
■女性ではどうだった?
女性では、男性ほど明確なテストステロンとの関連はみられませんでした。
コーヒー摂取量が多いほど、
SHBG(性ホルモン結合グロブリン)は高く、遊離テストステロンとFAIは低い
という関連がみられましたが、
総テストステロンや生体利用可能テストステロンとの有意な関連は確認されませんでした。
つまり今回の結果では、コーヒーとホルモンの関係には男女差がある可能性が示されています。
■注意点:コーヒーを飲めば痩せるわけではない
ここはかなり重要です。
今回の研究は横断研究です。
「コーヒーをたくさん飲ませたら体脂肪が減った」
という実験ではなく、
「普段コーヒーを多く飲んでいる人には、こうした特徴がみられた」
という研究です。
そのため、因果関係は証明できません。
また、コーヒー摂取量は自己申告で、1杯の大きさも定義されていませんでした。
豆の種類や焙煎方法、砂糖・ミルクなどの情報も十分ではなく、コーヒーを飲まない人が比較的少なかった点なども研究の限界です。
因果関係を明らかにするには今後の長期的な研究や介入研究が必要だとしています。
■まとめ
今回の2026年の研究では、日常的にコーヒーを多く飲んでいる人ほど、
BMIはほぼ同じでも、体脂肪や内臓脂肪が少なく、骨格筋量が多い傾向がみられた。
男性では、より良好な血糖・インスリン代謝との関連、総テストステロン、生体利用可能テストステロン、SHBGが高いという特徴が確認された。
女性では総テストステロンや生体利用可能テストステロンとの有意な関連は確認されなかった。
「コーヒーを飲めば痩せる」
「コーヒーを飲めばテストステロンが上がる」
と結論づけることはできません。
大切なのは、適切な食事・筋力トレーニング・日常の身体活動・睡眠などを整えることです。
そのうえでコーヒーは、普段の生活に取り入れやすい飲み物のひとつとして考えるのがよいでしょう。
引用文献
Luca Verroest,et al.Associations of habitual coffee intake with testosterone and cardiometabolic markers: the Northern Finland birth cohort 1966 study.\Eur J Nutr. 2026 Jul 16;65(5):215.
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