妊娠中の葉酸不足が胎児を『肥満体質』にする?
- 村上 拓斗

- 4月27日
- 読了時間: 3分

葉酸と聞くと「赤ちゃんの先天異常の予防」のイメージを持っているかと思います。
実は、それ以外にも生まれてきた後の体質(太りやすさ)にも関係している可能性があるということが明らかになりました。
今回は妊娠中の葉酸摂取について、わかりやすく解説していきます。
現在妊娠中の方や、今後予定されている方は是非、最後まで読んで見てください。
◾️葉酸=奇形予防だけじゃない
葉酸の主な役割は
DNA(遺伝子)を作る
→不足すると赤ちゃんの先天異常のリスク↑(神経管閉鎖障害)
赤血球を作る
→赤血球は酸素や二酸化炭素を運ぶ運搬係のようなものです。不足すると貧血に繋がります。
遺伝子のON/OFFを調整する
簡単に言うと体の働きを良い状態に保つスイッチのようなイメージです。
不足すると脂肪を燃やすための遺伝子の発現が低下し、脂肪が燃焼しにくい状態になることがわかっています。
◾️葉酸の血中濃度が低いと『子供は太りやすい体質』に?
この研究で明らかになったのは、
妊娠26週目以降の母親の葉酸血中濃度が低いと
→子供が6歳になった時点で肝臓や筋肉に蓄積している脂肪量が多いということ。
◾️何で子供が太りやすい体質になる?
母親の子宮内環境は生涯の子供の健康に大きく影響するようで、栄養状態が胎児の遺伝子の使い方を変えるとされています。
胎児プログラミングと言われるものです。
メカニズムは解明されていないものの、お腹の中にいる赤ちゃんが葉酸不足によって脂肪が溜まりやすい体質に変化してしまうことが原因として考えられています。
◾️葉酸の具体的な摂取方法
日本で推奨される摂取量は
妊娠前:240μg
妊娠中:480μg
食事で摂るなら
ほうれん草
ブロッコリー
枝豆
レバー
が摂取しやすいと思います。
しかし、食事だけで推奨量の摂取は比較的難しいのでサプリメントと併用が現実的でしょう。
◾️葉酸血中濃度が重要
摂取量だけでは不十分で、どれだけ吸収しているかの血中濃度に注目しなければなりません。
吸収効率を上げるには
ビタミンB6
ビタミンB12
の摂取が重要です。バランスよく食事で摂取する意識や、葉酸単体のサプリメントではなくビタミンB群が含まれたものを選ぶと良いですね。
◾️まとめ
葉酸はDNA形成・赤血球合成・遺伝子の調整に関与している
母親の葉酸血中濃度が低いほど、子供の肝臓や筋肉中の脂肪が多い傾向
妊娠中の葉酸状態は、子供の将来の体質に影響する可能性がある
摂取量だけではなく、血中濃度が重要
ビタミンB12を中心にB群の摂取が吸収率を上げる
体質は遺伝だけで決まるものではなく、環境によって変化するものです。
そしてそれは、妊娠中からすでに始まっています。
妊娠中の栄養管理は、子どもの将来の健康への“先行投資”とも言えるのではないでしょうか?
引用文献
Tomoyo Kawakubo-Yasukochi,et al.
Low maternal folic acid during pregnancy exacerbates ectopic fat accumulation in the liver and muscle of male offspring.
Diabetes Res Clin Pract. 2026 Mar:233:113161.
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