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20代の体重が将来の血圧に関係する?40万人以上を調べた研究

9月27日
読了時間: 6分

更新日:9月28日


釧路市鳥取にあるパーソナルジムR.Physio labスタッフの村上です!


20代や30代では、健康診断を受けても血圧に問題がなく、「まだ若いから大丈夫」と思っている方も多いかもしれません。


しかし、将来の健康を考えるうえでは、今の体重だけではなく、これまでどのような体重で過ごしてきたかも重要かもしれません。


2026年に発表された研究では、日本人40万人以上の健康診断データを使って、20代からの体重履歴と、その後の血圧の変化との関係が調べられました。


今回はこの研究をもとに、「若いうちから体重を管理することの重要性」についてわかりやすく解説していきます!

ぜひ最後まで読んでみてください!


■どんな研究?

この研究では、日本の健康診断データを利用し、406,814人を対象に分析しています。

20代のBMIの記録をもとに、参加者を大きく3つのグループに分けました。


①低体重の経験あり:BMI 18.5未満になったことがある


②普通体重を維持:20代を通してBMI 18.5以上25未満


③肥満の経験あり:BMI 25以上になったことがある


そして、その後の収縮期血圧(上の血圧)と拡張期血圧(下の血圧)が年齢とともにどう変化するのかを調べました。


また、睡眠、運動習慣、身体活動、歩行速度などの影響も考慮して分析されています。



■20代で肥満を経験した人は、その後の血圧が高い傾向

結果として、20代に肥満を経験していた人は、普通体重を維持していた人と比較して、

その後の血圧が高く推移していたことが示されました。


さらに、その差は年齢を重ねるにつれて大きくなっています。


45歳時点では、普通体重を維持していた人と比較して、肥満経験がある人では、


【女性】


収縮期血圧:+15.0mmHg


拡張期血圧 :+10.2mmHg



【男性】


収縮期血圧:+8.8mmHg


拡張期血圧:+6.2mmHg


若いうちは血圧に問題がなくても、20代からの体重履歴によって、年齢を重ねたときの血圧に差が生じる可能性があるということです。



■なぜ肥満が続くと血圧が上がりやすい?

では、なぜ肥満と血圧が関係するのでしょうか?


わかりやすく言うと、体重が増えると身体が大きくなる分、全身に血液を送るために心臓や血管にかかる負担も大きくなります。


さらに肥満が続くと、血圧に関係する神経やホルモンの働きなどによって、血圧が上がりやすくなる可能性があります。


体重が増える

↓

血液を送る負担が増える

↓

血圧が上がりやすくなる

というイメージです。


また、年齢を重ねると血管も硬くなりやすいため、そこに肥満による影響が重なることで、年齢とともに血圧の差が大きくなった可能性が考えられています。


ただし、今回の研究ではこれらの仕組みを直接調べているわけではないため、あくまで考えられるメカニズムです。



■「太っていた期間」もポイント

今回の研究でもう一つ注目したいのが、肥満だった期間です。


研究では、肥満を経験した人を、その後の観察期間のうち肥満状態だった割合によって、


「0〜25%」


「25〜50%」


「50〜75%」


「75〜100%」

の4つに分けて分析したところ、


→肥満状態で過ごした期間の割合が大きい人ほど、血圧が高く推移する傾向

がみられたようです。


特に観察期間の75〜100%を肥満状態で過ごしていた人では、45歳時点で普通体重を維持していた人と比較して、


【女性】


収縮期血圧:+19.8mmHg


拡張期血圧:+13.4mmHg



【男性】


収縮期血圧:+11.7mmHg


拡張期血圧:+8.5mmHg


肥満状態がどのくらい長く続いているかも、その後の血圧と関連している可能性があります。



■今から体重を落としても意味はある?

ここはダイエットを考えている方にとって重要なポイントです。


肥満状態で過ごした期間が短いグループでは、

普通体重を維持していたグループとの血圧の差が比較的小さくなっていました。


→肥満期間を短くすることが、普通体重を維持している人に近い血圧の推移と関連する可能性を示しています。



今痩せれば必ず将来の血圧が下がると証明したわけではありませんが、

「もう何年も太っているから今さら遅い」と考えるのではなく、長期的な体重管理を考えるきっかけになる結果ではないでしょうか。



■痩せていれば痩せているほどいい?

一方、低体重を経験していた人では、普通体重を維持していた人より血圧が低く推移していました。


しかし、これは

「痩せているほど健康」という意味ではありません。


低体重では心血管疾患や死亡などのリスクが高くなる可能性を示した過去の研究があるため、血圧が低いからといって健康状態が良いとは限らないと注意しなければなりません。


肥満と低体重のどちらにも偏りすぎないことが大切だと言えます。



■若いうちから体重を管理することが大切

今回の研究から注目したいのは、

「今何kgなのか」だけでなく、「どのような体重で何年間過ごしてきたのか」ということです。


若いうちは血圧が正常でも、肥満状態が長く続くことで、その影響が積み重なり、年齢を重ねたときの血圧に差が生じる可能性があります。


健康診断で引っかかってから運動するのではなく、

健康なうちから運動や食事を生活の中に取り入れ、適正な体重を長く維持していくことが大切でしょう。



■この研究の注意点

今回の研究は40万人以上を対象とした大規模な研究ですが、観察研究です。


「肥満が長く続いたことが直接血圧を上げた」と因果関係まで証明したものではなく、

食事や運動、睡眠などの一部は自己申告であり、喫煙、飲酒、社会経済状況など分析に含まれていない要因もある点には注意が必要です。



■まとめ

  • 20代に肥満を経験した人では、その後の血圧が高く推移する傾向

  • その差は年齢とともに大きくなる傾向

  • 肥満状態で過ごした期間が長い人ほど、血圧が高く推移する傾向


健康を考えるうえでは、

「今の体重」だけでなく「これまでの体重の積み重ね」にも目を向けることが大切なのかもしれません。

ダイエットは、短期間で一気に体重を落とすことだけが目的ではありません。

食事や運動を生活の中に取り入れ、無理なく続けられる方法で健康的な体重を長期的に維持していくことが大切です!



参考文献

Iizuka K. Body weight history from young adulthood and subsequent blood pressure trajectories in a Japanese employment-based health-check cohort: a retrospective longitudinal study. BMC Public Health. 2026.



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