ダイエットで筋肉量を減らしてはならない理由/死亡リスクとの関連
- 村上 拓斗

- 7月13日
- 読了時間: 3分

BMIは標準だから大丈夫と思っている方は少なくありません。
しかし、実際にBMIは体重と身長だけで算出されるため、脂肪と筋肉の割合はっきりしません。
同じ60kgでも、
筋肉量が多い60kg
脂肪量が多い60kg
を区別することができないのです。
つまり、BMIだけでは健康状態を判断することに限界があると指摘されています。
重要なのは体組成を評価することです。
そこで今回は、筋肉量が健康や寿命にどれほど影響を与えるのかについて解説していきます。
是非、最後まで読んでみてください!
■除脂肪量(Fat-Free Mass)とは?
除脂肪量:体脂肪以外のすべての組織
具体的には、
骨格筋(筋肉)
骨
内臓
血液
体内の水分
などが含まれます。
この中でも最も割合が大きいのが骨格筋です。
つまり、除脂肪量が少ないということは、多くの場合、筋肉量が少ない状態を意味します。
■今回の研究
今回の研究は、これまで世界中で行われた研究をまとめたシステマティックレビュー・メタ解析です。
対象となったのは、
49件のコホート研究
約115万人
死亡者数 約83,800人
非常に大規模な解析です。
除脂肪量が少ない人と多い人で死亡リスクを比較しています。
■結論:除脂肪量が少ないと全死亡リスクは増加
除脂肪量が多い人と比較すると、
除脂肪量が少ない人:全死亡リスクが42%高い
年齢
地域
測定方法
による大きな違いはなく、ほぼ一貫した結果が得られています。
徐脂肪量が少ないこと自体が健康状態を反映する重要な指標である可能性が示されました。
■男性ではさらに影響が大きい
〇全死亡リスク
男性:56%増加
女性:25%増加
これは男性の方が筋肉量への依存度が高く、筋肉が減少した際の代謝への影響が大きい可能性が考えられています。
■なぜ除脂肪量が少ないと死亡リスクが上がるの?
筋肉は単に身体を動かすためだけの組織ではありません。
全身の健康を支える「代謝臓器」でもあります。
血糖値を調整する
インスリン感受性を高める
脂肪を燃焼しやすくする
炎症を抑える
ホルモン(マイオカイン)を分泌する
筋肉量が減る
→生活習慣病や心血管疾患のリスクが高まり、結果として寿命にも影響する可能性
■筋肉量を維持するためにできること
基本は、
週2〜3回の筋力トレーニング
十分なたんぱく質摂取(目安1.2〜1.6g/kg体重/日)
十分な睡眠
日常的に身体を動かす習慣
年齢を重ねるほど筋肉は自然に減少するため、「まだ若いから大丈夫」と考えず、早いうちから取り組むことが大切です。
■まとめ
除脂肪量(主に筋肉量)が少ない人は死亡リスクが42%高い
男性では影響がより大きかった
筋肉は代謝・炎症・血糖コントロールなど健康維持に重要な役割を担っている
BMIだけでは健康状態は十分に評価できない
ダイエット中の方も、体重だけでなく筋肉量にも目を向けることが、リバウンドを防ぎながら将来の健康を守ることにつながります。
引用文献
Haas VL, Fromherz P, Jochem C, et al. Association Between Fat-Free Mass and Mortality: A Systematic Review and Meta-Analysis. J Cachexia Sarcopenia Muscle. 2026;17:e70331.
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