忙しい人でもできる!短時間運動『エクササイズスナック』の効果

今回は、短時間の運動を1日の中でこまめに行う「エクササイズスナック」について解説します。
「運動したほうがいいのは分かっているけど、まとまった時間が取れない」
「仕事や家事が忙しくて、30分〜1時間の運動を続けるのは難しい」
そんな方も多いのではないでしょうか?
実は最近、数分程度の短い運動を1日の中に分けて行う方法が注目されています。
2026年に発表された系統的レビュー・メタ解析では、この「エクササイズスナック」が体重・体脂肪・除脂肪量にどのような影響を与えるのかが検討されました。
今回はこの研究について、わかりやすく解説していきます。
ぜひ最後まで読んでみてください!
■エクササイズスナックとは?
ここでいう「スナック」は食べ物ではなく、短い運動を間食のように小分けして行うという意味です。
今回の論文では、近年の定義をもとに、
1回10分以下の短時間運動を、30分以上の間隔を空けながら、1日に複数回行う
という運動方法が取り上げられています。
今回解析された研究では、具体的に
階段昇降
自重トレーニング
レジスタンストレーニング
ベンチステップ
トレッドミル運動
など、さまざまな運動が行われていました。
1回の運動時間も、わずか20秒程度から10分程度までさまざまです。介入期間は4〜12週間が中心で、1日2〜3回程度実施した研究が多く含まれていました。
■エクササイズスナックの効果とは?
今回の研究は、2026年に掲載された系統的レビュー・メタ解析です。
エクササイズスナックが成人の体組成に与える影響を調べるため、複数のデータベースから研究を検索し、最終的に、8本の論文・9研究が解析対象となりました。
対象者は合計292人で、平均年齢は18〜74歳。
健康な成人だけでなく、運動不足の人や肥満のある人、高齢者なども含まれていました。
そして主に、
「除脂肪量」「体脂肪」「体重」への影響が分析されました。
■結論:短時間運動でも除脂肪量が増加
メタ解析の結果、
エクササイズスナックを行ったグループでは、対照群と比較して、
除脂肪量:平均+0.52kg
統計学的にも有意な結果とされています。
→短時間の運動であっても、こまめに継続することで筋肉などを含む除脂肪量を維持・増加させられる可能性がある
特に12週間のレジスタンストレーニングを用いた研究では、筋肉量が約0.42kg増加したことも報告されています。
ただし、「エクササイズスナックをすれば必ず筋肉が増える」という意味ではありません。
研究によって運動方法や強度、頻度などが異なり、除脂肪量についてのエビデンスの確実性は低いと評価されている点には注意が必要です。
■体脂肪は減る?
では、ダイエット目的ではどうでしょうか?
結果としては、
エクササイズスナックによる体脂肪率の有意な減少は確認されていません。
体脂肪率の平均差は、
−0.04%
で、統計学的に有意な差ではありませんでした。
そのため、
「1日に数分運動すれば、それだけで体脂肪がどんどん落ちる」と考えるのは少し違います。
■なぜ体脂肪や体重は減らなかった?
理由のひとつとして考えられるのが、運動量そのものが少なかったことです。
例えば、研究によっては
階段運動を1回2〜3分
週3日程度
1週間の総運動時間は12〜27分程度
→体脂肪を大きく減らすほどのエネルギー消費にはならなかった可能性があります。
さらに、食事の影響も重要です。
体重は運動だけではなく、エネルギー摂取量と消費量のバランスによって変化します。
今回含まれた研究では、食事について情報を報告していた研究は一部に限られており、研究者らも食事の影響を十分にコントロールできていないことを限界として挙げています。
そのため、ダイエットを目的とする場合は、
食事管理と組み合わせることが重要と考えられます。
■忙しい人こそ「運動を小分けにする」
エクササイズスナックは、1回数十秒〜10分程度です。
例えば、
〇朝にスクワットを数分
〇仕事の休憩中に階段を使う
〇帰宅後に5〜10分だけ筋トレする
というように、日常生活の中に運動を分散させることができます。
実際、今回含まれた研究では、エクササイズスナックへの遵守率は多くの研究で比較的高く、90〜100%だった研究も複数ありました。
運動で大切なのは、最初から完璧を目指すことではありません。
「1時間運動できないから今日はやめよう」ではなく、
「今日は5分だけでも動こう」という考え方が、運動を習慣化するための選択肢になります。
■まとめ
エクササイズスナックによって、除脂肪量が平均0.52kg有意に増加した。
体脂肪率については有意な減少は確認されなかった。
ダイエットを目的とする場合は、食事管理と組み合わせることが重要
運動はまとまった時間がないとできないと考える必要はありません。
忙しい方や運動初心者の方は、まずは短時間でも日常生活の中に運動を組み込むことから始めてみてはいかがでしょうか?
引用文献
Ruting Lin,et al.Effects of exercise snacks on body composition in adults: a systematic review and meta-analysis based on evidence from bioimpedance and DXA methods.Front Sports Act Living. 2026 Jan 8;7:1679563.
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