筋肉が減ることは危険!恐ろしい「サルコペニア肥満」の真実
- 村上 拓斗

- 5月24日
- 読了時間: 4分

みなさん痩せたい理由やきっかけは様々あると思います。
健康診断で指摘された方や、自分の体型に不満がある方等、挙げだすときりがありません。
そんなダイエット中に、過度な食事制限など間違った減量をしていませんか?
間違った減量によって筋肉が落ちてしまい、この筋肉不足と肥満がセットになった状態を「サルコペニア肥満」と呼びます。
体重やBMIの数値では筋肉量や脂肪量といった具体的な内訳がわかりません。
つまり、見落とされやすいのです。
そして「ただ肥満な人」よりもこの「筋肉が少なくて太っている人」の方が命に関わるリスクが高いことがわかっているのです。
「体重やBMI(肥満度)の数値だけを見ていると見落とされやすい」という非常にやっかいなこの体型について、その恐ろしいリスクと対策をわかりやすく解説していきます。
是非、最後まで読んでみてください!
■筋肉が少ないと病気のリスクは上がるのか?
20歳以上の成人 16,839名を対象に筋肉量や、お腹周りの脂肪(腹囲)、血糖値や血圧などを測定し、体型や健康状態で「8つのグループ」に細かく分類した後、誰がどんな病気になりやすいか等を長年にわたり追跡した研究です。
結論:筋肉が少ないだけでリスクは倍以上に
調査の結果、単に「筋肉量が低い」というだけでも、健康な人に比べて
全死亡リスク:1.57倍
心血管疾患(CVD)死亡リスク:1.63倍
さらに、脂肪や代謝の状態とかけあわせたグループ別の結果では、恐ろしい事実が浮かび上がりました。
「お腹ぽっこり(中心脂肪型肥満)+代謝が悪い+筋肉が少ない」グループ
→全死亡リスク:2.00倍
「お腹ぽっこり(中心脂肪型肥満)+筋肉が少ない(血糖値や血圧などの数値は正常)」グループ
→心血管疾患(CVD)による死亡リスク:3.18倍
「健康診断の数値は正常だから大丈夫」と思っていても、お腹が出ていて筋肉が落ちているだけで、心臓病などのリスクは全グループの中で最も高い「3倍以上」という結果になっていたのです。
■なぜ「筋肉の減少」がそれほど命に関わるのか?
結論から言うと、筋肉が減ることは単に「足腰が弱って動けなくなる」だけにとどまりません。
筋肉は私たちが思っている以上に「病気から命を守るための最大の代謝臓器」として働いています。
①筋肉は糖を消費する最大の工場
筋肉減る→糖の処理能力が低下
高血糖の状態が続くことで、血管にはじわじわとダメージが蓄積
②筋肉から分泌するマイオカインが血管を守る
マイオカイン分泌→炎症抑制、血管を広げ柔らかく保つ
■具体的な実践方法
運動:筋トレを週2回~行う
筋肉を減らさないためには、筋肉にしっかりと負荷をかける運動が不可欠です。
→自宅でのスクワットや、ジムでのマシントレーニングで大きな筋肉を刺激する
食事:タンパク質をしっかり摂る
筋肉の材料を絶やさないことが鉄則です。
→食事だけで足りない時は、プロテインを上手に活用する
「最近運動してないな」「お腹は出てきたのに、足が細くなってきたかも…」と思ったら、それが体が発しているサインです。未来の健康な体を自分の手で守っていきましょう!
※ご自身の筋肉量や体脂肪のバランスが気になる方は、ジムなどの高精度な体組成計で一度チェックしてみるのがおすすめですよ。
■まとめ
筋肉量が少ないことで全死亡リスクや心血管疾患のリスクが高まる
さらに肥満が組み合わさったサルコペニア肥満がよりリスクを高める
筋肉を落とさないことは、見た目のみならず将来の健康にも関連する
引用文献
Donghyun Kim,et al.Association of low muscle mass and obesity with increased all-cause and cardiovascular disease mortality in US adults.J Cachexia Sarcopenia Muscle. 2024 Feb;15(1):240-254.
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