ダイエット中なら知っておきたい『食事タイミング』の科学
- 村上 拓斗

- 6月24日
- 読了時間: 4分

今回は食事に関する内容です。
ダイエットにおいてカロリー収支が大切なのはご存じかと思います。
しかし、カロリーさえ管理出来ていれば問題ないかというとそうではありません。
「いつ食べるか」のタイミングも重要な要素の一つです。
実際に、夜遅い時間の食事は肥満リスクを高める可能性があることが報告されています。
今回食事時間によって身体にどのような変化が起きるのかを科学的に解説していきます。
是非、最後まで読んでみてください!
■遅い時間の食事は身体でなのが起きる?
この研究では、過体重または肥満の成人16名を対象に、
早い時間に食事をする期間
遅い時間に食事をする期間
の両方を同じ人が経験するという設計です。
つまり、個人差の影響を減らし比較しています。
遅い時間では早い時間よりも約4時間後ろにずらしています。
食事内容や摂取カロリー、睡眠、身体活動量、光曝露などの条件を管理し、
「食事時間だけ」を変えた場合に何が起こるのかを調べた研究です。
■結論:遅い時間に食べると太りやすい要因を作る
理由はシンプルです。
空腹感が強まる
消費エネルギーが下がりやすい
脂肪を溜め込みやすい代謝に傾きやすい
太りやすさの原因は食べてすぐ寝たからというより、ホルモン変化や体内の代謝設定が変わるからと考えられます。
では具体的にどのような変化が起こるのでしょうか。
■① 食欲を調整するホルモンが変化した
私たちの身体には、
レプチン(満腹ホルモン)
グレリン(空腹ホルモン)
という食欲を調整するホルモンが存在します。
遅い時間の食事では、
レプチン(満腹ホルモン)↓
グレリン(空腹ホルモン)↑
これは同じ量なのに脳が受け取る食欲シグナルが変化し
「もっと食べたい」「まだ足りない」
と感じやすい状態になったことを意味します。
■② 消費エネルギーが減った
体内時計は遅い時間になるにつれ、深部体温を下げ睡眠の準備を始めます。
体温が低めの時間帯
→「活動・燃焼モード」より「休息・蓄積モード」に寄る
実際にエネルギー消費量は測定条件下で約5%の低下が確認されています。
わずかな差に見えるかもしれませんが、
毎日積み重なれば肥満につながる可能性は十分にあると言えます。
■③ 脂肪をため込みやすい方向に変化した
研究では脂肪組織の遺伝子発現変化を示しており、脂肪蓄積寄りの変化が確認されています。
脂質の取り込み
分解
貯蔵
に関わる遺伝子の働きが変わったという点が重要です。
■実践でどう活かす?
仕事や家庭の事情でどうしても夕食が遅くなってしまうことはあるかと思います。
ポイントは工夫です。
日中の食事でしっかり食べて、夕食はタンパク質や野菜を中心に軽めにする
夕方に間食を入れ、空腹をためない
などが取り入れやすい方法です。
夜遅い食事を完全にゼロに出来ない場合でも工夫次第で「少なく・軽く・早く」に寄せることは可能です。
■まとめ
同じカロリーを摂取していても遅い時間の食事は
食欲関連ホルモンが変化し空腹感が増える
消費エネルギーが減る
脂肪を蓄積しやすい方向に変化する
ダイエットはカロリー収支に目が向きがちですが、
「いつ食べるか」も体重管理において重要な要素になります。
もし食事内容を頑張っているのに結果が出ない場合は、食べる時間にも目を向けてみてはいかがでしょうか。
引用文献
Nina Vujović,et al.Late isocaloric eating increases hunger, decreases energy expenditure, and modifies metabolic pathways in adults with overweight and obesity.Cell Metab. 2022 Oct 4;34(10):1486–1498.e7.
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