HMBで「脂肪だけ落とす」ことはできるのか【最新研究】
- 村上 拓斗

- 4 日前
- 読了時間: 3分

「ダイエットをしたら筋肉まで落ちてしまった…」
食事制限によって体重が減っても、脂肪だけでなく筋肉も一緒に減ってしまうケースは珍しいことではありません。
筋肉が減ると基礎代謝が低下し、リバウンドしやすい身体になってしまうことも広く知られていることかと思います。
ダイエットで目指すべきは、「体重を減らすこと」ではなく、「脂肪を減らして筋肉を維持または増加させること」です。
そこで2026年に発表された最新のランダム化比較試験では、CaHMB(カルシウム・β-ヒドロキシβ-メチル酪酸)を含む栄養補助食品が、食事制限中の筋肉量を守りながら脂肪を減らせるのかが検証されました。
今回は、その研究をわかりやすく解説します。
是非、最後まで読んでみてください!
■CaHMBとは?
CaHMB(カルシウム・β-ヒドロキシβ-メチル酪酸)は、必須アミノ酸であるロイシンから体内で作られる成分に、カルシウムを結合させた成分です。
これまでの研究で、
筋タンパク質の合成を促進する
筋肉の分解を抑える
働きがあると示されています。
■研究内容
対象はBMI28以上の肥満成人102名(30〜50歳)。
全員が12週間の食事制限を実施し、
①CaHMB群
CaHMB:3g/日
タンパク質:24g/日
②対照群
エネルギー量を揃えたマルトデキストリン
を摂取する2グループに無作為に分け、筋肉量や体脂肪量にどのような影響があるのかを調べた研究です。
■結論① CaHMB群は筋肉量を維持できた
12週間後の骨格筋量は、
CaHMB群:約0.7kg増加
対照群:約0.6kg減少
両群の差は約1.3kgとなり、CaHMB群では骨格筋量を守ることが出来ています。
■結論② 内臓脂肪もより減少
筋肉を維持しただけではありません。
CaHMB群では
内臓脂肪面積
体脂肪量
体脂肪率
も対照群より大きく減少しています。
つまり、
「筋肉を守りながら脂肪を落とす」という理想的な体組成の変化がみられたのです。
■結論③ 基礎代謝も維持
筋肉量が維持されたことで、基礎代謝も約62kcal/日、高く維持されました。
ダイエットでは体重減少に伴い基礎代謝が低下しやすくなります。
基礎代謝が大きく落ちると、
消費カロリーが減る
停滞期が起こりやすい
リバウンドしやすい
筋肉量を維持することは、健康的な減量を続ける上でとても重要です。
■CaHMBだけで痩せるわけではない
ここは注意が必要です。
今回使用されたサプリメントにはタンパク質等の他の栄養素も含まれていたという点です。
そのため、CaHMB単独の効果なのか、タンパク質等との組み合わせによる効果なのかがはっきりしません。
しかし、カロリ―制限中にCaHMBを含む栄養補助食品を併用したグループでは、脂肪のみを効率よく減らせる傾向が示された価値のある研究結果だと言えます。
■まとめ
今回の研究では、食事制限中にCaHMBを含む栄養補助食品を摂取することで、
筋肉量を維持できた
内臓脂肪・体脂肪がより減少した
基礎代謝の低下を抑えられた
ダイエットは「何kg痩せたか」だけではなく、「どんな身体になったか」が何より重要です。
筋肉維持に役立つ選択肢として、取り入れてみてはいかがでしょうか。
引用文献
Jiaojiao Jiang,et al.Calcium Beta‐Hydroxy‐Beta‐Methylbutyrate‐Enriched Nutritional Supplementation During Dietary Weight Loss in Adults With Obesity: A Randomized Controlled Trial.
J Cachexia Sarcopenia Muscle. 2026 Jul 13;17(4):e70343.
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