ダイエット中は要注意!運動している女性に多い栄養不足とは?
- 村上 拓斗

- 2 日前
- 読了時間: 5分

「ダイエット中だから食べる量を減らしている」
「筋トレをしているからタンパク質は意識している」
身体づくりをしている方ほど、カロリーやタンパク質を意識している方は多いと思います。
しかし、その一方で見落とされやすいのがビタミンやミネラルです。
実際のところ普段から運動をしている人は、必要なビタミンやミネラルを十分に摂れているのでしょうか?
今回紹介する研究では、健康で運動習慣のある成人226名を対象に、17種類のビタミン・ミネラルの摂取状況が調査されました。
この研究をもとに、「運動やダイエットをしている人が見落としやすい栄養不足」について解説していきます。
ぜひ最後まで読んでみてください!
■「栄養素の不足」とは?
今回の研究で注目されたのが「nutrient gap(栄養素のギャップ)」です。
簡単にいうと、
推奨される栄養素の摂取量と、実際に食事から摂っている量との差を意味します。
栄養素が足りているかを判断する基準として「EAR(推定平均必要量)」が使用されました。
EAR:健康な人の約50%が1日に必要な量を満たせると推定される基準。
→数値を下回るほど栄養素が不足している可能性があると考えるための指標です。
■研究内容
今回の研究では、アメリカの健康で運動習慣のある成人226名が対象となりました。
内訳は、
女性154名
男性72名
平均年齢22.5歳
平均運動頻度:週3.5日
平均トレーニング歴:約5.9年
となっています。
参加者の食事内容を24時間食事記録によって調査し、合計681件の食事記録を分析。
合計17種類のビタミン・ミネラルについてEARを満たしているかが調べられました。
■運動習慣がある人でも栄養状態が良いとは限らない
結果を見ると、
全参加者でEARを下回っていた割合は、
ビタミンD:約91%
ビタミンE:約72%
ビタミンC:約60%
マグネシウム:50%
ビタミンA:約49%
葉酸:約44%
カルシウム:約43%
運動習慣があるからといって、すべての栄養素を十分に摂れているわけではありませんでした。
特に目立つのがビタミンDです。
参加者全体の約9割がEARを下回っており、中央値で見ても男女ともにEARを下回っていました。
■特に女性は不足している栄養素が多かった
今回の研究で注目すべきは男女差です。
女性のEARを下回った割合が、
ビタミンD:92.9%
ビタミンE:77.3%
ビタミンC:57.8%
葉酸:57.8%
カルシウム:55.8%
ビタミンA:54.5%
マグネシウム:53.9%
調査された女性の半数以上が、これら7種類の栄養素でEARを下回っていたことになります。
さらに、調査した17種類の栄養素のうち16種類で女性の摂取量が男性より低いという結果が示されています。
■なぜ運動している女性で不足しやすい?
可能性として挙げているのが、食事制限とエネルギー摂取量の少なさです。
今回の参加者では、1日の平均エネルギー摂取量が、
女性:約1,748kcal
男性:約2,982kcal
もちろん、この研究だけで「食事制限が原因」と断定することはできません。
ただし、
活動的な女性が体重や体型をコントロールするために食事量を意図的に制限する
→結果的にビタミンやミネラルの摂取量まで少なくなっている可能性
が考察されています。
これはダイエット中の方にとって非常に重要なポイントです。
■ダイエットは「カロリー」だけを見ない
「とにかく食べる量を減らす」
「サラダとプロテインだけにする」
このような方法では、摂取カロリーと一緒にビタミンやミネラルまで減ってしまう可能性があります。
ビタミンやミネラルは、エネルギー代謝や免疫機能、抗酸化システムなど、身体のさまざまな働きを支える重要な栄養素です。
さらに運動では、微量栄養素が関わる多くの代謝経路が使われるため、運動習慣のある人にとっても十分な摂取が必要です。
だからこそダイエットでは、
「どれだけカロリーを減らすか」だけではなく、
「限られたカロリーの中でどれだけ栄養を確保できるか」
という視点を大切にしたいものです。
■まとめ
健康で運動習慣のある成人でも、すべての栄養素を十分に摂れているわけではなかった。
特に女性は、ほぼすべての栄養素で男性より摂取量が少なく、不足が目立つ。
活動的な女性が食事量を意図的に制限した結果、ビタミンやミネラルの摂取量まで少なくなっている可能性がある。
ダイエットで身体を健康に保ちながら痩せるためには、ビタミンやミネラルまで含めた食事全体の質を考えることが大切です。
「食べないダイエット」ではなく、「限られたカロリーの中でどれだけ栄養を確保できるか」。
長期的な身体づくりでは、この考え方が重要ではないでしょうか。
引用文献
Grant M Tinsley,et al.Sex differences in nutrient gaps among active adults.J Nutr Sci. 2026 Jan 2;15:e5.
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