栄養の知識だけでは身体は変わらない?栄養教育から考える「行動を変える仕組み」

釧路市鳥取にあるパーソナルジムR.Physio labスタッフの村上です!
「ダイエットについて勉強しているのに、なかなか痩せない」
このような経験はありませんか?
実は、「知っていること」と「実際にできること」は別物です。
栄養について正しい知識を身につけることはもちろん大切ですが、
身体を変えるためには、その知識を毎日の食事という「行動」に変えて、それを継続していく必要があります。
2026年に発表されたシステマティックレビューでは、アスリートを対象とした栄養教育について、知識や食行動だけでなく、体重・体脂肪・除脂肪量・血液指標など身体にどのような変化がみられるのかまで整理されています。
今回はこの研究をもとに、
「栄養の知識を、どうすれば実際の行動や身体の変化につなげられるのか?」
について考えていきます。
ぜひ最後まで読んでみてください!
■研究内容
研究では、12歳以上のアスリートを対象に、講義やカウンセリング、対面・オンラインなどによる栄養教育を行った研究が集められました。
最終的に24研究、合計845人が対象となっています。
研究者たちは栄養教育による変化を、大きく
①知識・自己効力感・食行動などの「中間的な変化」
②体重・体組成・血液指標・水分状態などの「最終的な身体の変化」
に分けて評価しています。
栄養を教える
↓
知識や行動が変わる
↓
身体や健康状態が変わる
という流れを見ているわけです。
■栄養教育をすると「知識」は変わりやすい
今回のレビューでまず注目したいのが、
栄養教育は栄養に関する知識や食行動といった中間的な指標を改善する可能性があるという点です。
過去のシステマティックレビューでも、アスリートへの栄養教育によって栄養知識が改善することや、知識だけでなく行動変容につながる可能性が報告されています。
今回対象となった24研究のうち12研究では、栄養知識や食行動、自己効力感などが評価されていました。
たとえば、大学のボート選手を対象にした研究では、12週間の栄養教育によって、
栄養に関する知識
食事に対する態度
自律的なモチベーション
などが改善しました。
一方で、体重や体組成には有意な変化がみられませんでした。
ここが非常に重要です。
「知識が増えた=身体が変わる」ではないのです。
■なぜ「知っているだけ」では身体が変わらない?
たとえばダイエットについて、
「タンパク質を摂りましょう」
「野菜を食べましょう」
「食べ過ぎないようにしましょう」
という話を聞いて、翌日から実際に食事を変えられるかは別問題です。
今回のレビューでも、栄養教育によって知識や食行動などが改善する可能性が示される一方、
身体の変化については、研究によって結果はさまざまです。
ある研究では栄養教育後に知識や食行動が改善し、体脂肪率・体脂肪量も減少した研究もあれば、
栄養知識が改善しても、体重に有意な変化はみられていない研究もあります。
つまり、身体を変えるには、
「その知識を日常でどう実践するか」
まで考える必要があります。
■大切なのは「具体的な1行動」に落とし込むこと
ここからは、この研究結果を実際のダイエット指導に置き換えて考えてみましょう。
「バランスの良い食事をしてください」
だけでは、何をすればいいのかわかりにくいですよね。
そこで重要なのが、知識を具体的な行動まで落とし込むことです。
たとえば、
〇タンパク質をしっかり摂る→朝食に卵2個を追加する
〇野菜を増やす→夕食に野菜を小鉢1皿追加する
〇間食を減らす→15時のお菓子をヨーグルトに置き換える
知識を得たあとに、
「じゃあ明日から何を1つやる?」
まで具体的に決めることがポイントです。
■さらに「記録+フィードバック」を組み合わせる
もう一つ大切なのが、やって終わりにしないことです。
①具体的な1行動を決める
②実際にできたか記録する
③記録をもとにフィードバックする
という流れです。
例えば、
「朝食に卵2個追加する」と決めたら、1週間記録してみる。
すると、
「7日中5日はできた」
「忙しい日は食べられなかった」
「朝は食欲がなくて2個はきつかった」
など、実際にやってみなければわからない問題が見えてきます。
↓
「朝が難しいなら昼食で補おう」
「卵2個ではなく、ヨーグルトやプロテインに変えよう」
と修正できます。
重要なのは、知識だけでなく、
実際の行動と評価をつなげていく
という考え方です。
■まとめ
栄養教育は栄養知識や食行動などの改善には有効な可能性がある
体組成まで改善するかについては、一貫した結論が出ていない
栄養について学び、「今日から何をするのか?」まで具体的にすることが重要です。
R.Physio labでは、生活スタイルに合わせて実際に続けられる行動まで落とし込むことを大切にしています。
続けられる行動に変えていくことが身体を変えるための大切な一歩です!
引用文献
Wakako Tatsuta,et al. Outcome indicators and effectiveness of nutrition education for athletes: a systematic review.BMC Sports Sci Med Rehabil.2026 Jul 21.
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