運動するなら『朝と夕方』どっちが痩せる?【最新研究を解説】
- 村上 拓斗

- 8月20日
- 読了時間: 5分

痩せるために運動するなら、朝と夕方どっちがいいのか一度は疑問に思ったことがあるのではないでしょうか?
2026年に発表された研究では、過体重・肥満の大学生を対象に、朝と午後に運動した場合、体重や体脂肪の減り方に違いがあるのかが調査されました。
さらに、体内時計に関係する「PER3」という遺伝子にも注目しています。
今回はこの研究をもとに、「運動する時間帯は重要なのか?」についてわかりやすく解説していきます。
ぜひ最後まで読んでみてください!
■今回のポイント:「CC型」って何?
研究者が注目したのが、PER3という体内時計に関係する遺伝子です。
そこにはCとGという遺伝的な違いがあります。
私たちは両親から遺伝情報を1つずつ受け取るため、その組み合わせによって、
「CC型」、「CG型」、「GG型」などに分けることができます。
これまでの研究では、
C → 比較的「朝型」と関連
G → 比較的「夜型」と関連
することが報告されています。
ただし、「CC型=必ず朝型」という意味ではありません。
あくまで朝型との関連が報告されている遺伝的特徴の一つと考えてください。
■朝と午後で身体の変化に違いが出るのか?
研究に参加したのは、過体重・肥満の大学生31名です。
参加者は8週間にわたり、主にトレッドミル(ランニングマシン)を使った中強度の有酸素運動を行いました。
運動内容は、
週3回
1回60分
8週間
心拍予備能の50〜60%程度
今回の研究では、CC型の参加者をさらに2つのグループに分けました。
〇CC-AM群:15名
→ CC型+朝7〜10時に運動
〇CC-PM群:13名
→ CC型+午後16〜19時に運動
Cは比較的朝型との関連が報告されているため、研究では、
CC型+朝の運動→ 遺伝的な体内時計の傾向と「合っている」と仮定
一方、
CC型+午後の運動 → 遺伝的な体内時計の傾向と「合っていない」と仮定
つまり、
「朝型の傾向があると考えられるCC型の人は、朝に運動した方が痩せやすいのか?」
を調べたということです。
※Gアレル保有者は3名と少数のため午後グループに含め、参考データとして扱われています。
■まず8週間の運動で身体はどう変わった?
まず、参加者全体を見ると、
体重:約1.0kg減少
BMI:約0.35kg/㎡減少
ウエスト:約2.3cm減少
体脂肪率:約0.6%減少
脂肪量:約720g減少
つまり、週3回の中強度有酸素運動を8週間続けることで、全体として体重や体脂肪、ウエストが改善する方向に変化しました。
■「午後に運動したCC型」はどうだった?
ここが今回の研究の興味深いところです。
CC型は比較的朝型との関連が報告されているため、
「CC型なら朝に運動した方が良い結果になるのでは?」とも考えられます。
ところが、
体重
BMI
体脂肪率
総脂肪量
などでは、朝に運動したCC型より、午後に運動したCC型の方が減少する傾向がみられたのです。
■なぜ運動する時間で違いが出る?
私たちの身体は、朝から夜までずっと同じ状態ではありません。
体内時計の影響により時間帯によって身体の働きが変化します。
そのため同じ運動でも、
「どれくらいきつく感じるか」
「身体にどのくらい負担がかかるか」
「どのような代謝反応が起こるか」
などが変わる可能性があります。
今回の研究でも、朝と午後で運動の時間や強度はほぼ同じになるよう管理されていました。
それでも、身体の内部で感じる負荷や生理的な反応には違いがあった可能性があります。
ただし、今回の研究ではこうした「身体内部の負荷」を詳しく測定していないため、なぜ午後群で良い変化がみられたのかは、はっきりわかっていないようです。
■ダイエットでは何時に運動するのが正解?
遺伝子だけでその人が朝型なのか夜型なのかを完全に判断することはできませんし、
実際に今回の研究では、PER3の遺伝子型と質問票で調べた実際の朝型・夜型傾向は明確には一致していなかったとされます。
さらに、
CC型(朝型)の人については午後の運動の方がやや効果的な傾向がみられたものの、統計的にはっきりとしたものではなく、これまでの研究でも朝の運動で良い結果が出たものもあり、運動時間とダイエット効果については、研究結果が一致していません。
そのため現時点では、
「脂肪を落としたいなら絶対に○時に運動するべき」と考える必要はなさそうです。
朝の方が時間を作りやすいなら朝。
仕事終わりの方が続けやすいなら夕方。
細かな時間帯にこだわって運動できなくなるよりも、今の生活の中で無理なく続けられる時間を見つけることを大切にしてみてください。
■まとめ
8週間の中強度有酸素運動で全体として体重・ウエスト・体脂肪などが変化
CC型(朝型)では、朝よりも午後に運動したグループの方が、体重や体脂肪などが減少する傾向がみられた
しかし、朝と午後の運動グループの差は統計的にはっきりしたものではない
対象人数も少なく、研究結果は慎重に受け止める必要がある
時間帯にこだわりすぎず、まずは自分が継続しやすい時間に身体を動かすことを大切にしていきましょう!
引用文献
Yuchen Wang,et al.Afternoon exercise was associated with greater fat loss than morning exercise in overweight/obese adults: an exploratory study of PER3 rs228697 genotype matching.Front Physiol. 2026 Jul 30;17:1872652.
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