ポリフェノールで筋肉痛は軽くなる?運動後の回復との関係を研究から解説

釧路市鳥取にあるパーソナルジムR.Physio labスタッフの村上です!
「筋トレをした翌日の筋肉痛がつらい…」
「激しい運動をした後、少しでも早く身体を回復させたい」
トレーニングをしている方なら、一度はこのように考えたことはないでしょうか?
特に、久しぶりの運動や普段より強度の高いトレーニングをすると、数日間筋肉痛が続いたり、力を出しにくくなったりすることがあります。
そこで今回注目したいのが、ポリフェノールです。
ポリフェノールは植物由来の成分で、今回の研究ではタルトチェリー、クルクミン、ブルーベリー、ザクロ、ケルセチン、ブラックカラントなど、さまざまなポリフェノールを含む食品・抽出物・サプリメントが対象となっています。
では、ポリフェノールを摂ることで、本当に運動後の筋肉痛や身体の回復は良くなるのでしょうか?
2026年に発表された研究をもとに、わかりやすく解説していきます!
ぜひ最後まで読んでみてください!
■どんな研究?
今回紹介するのは、2026年に発表されたシステマティックレビュー・メタ解析です。
研究では、健康な18〜60歳の成人を対象としたランダム化比較試験(RCT)を集め、ポリフェノールの摂取が運動後の回復にどのような影響を与えるのかを調べています。
最終的に、24件のランダム化比較試験が主要解析に含まれました。
対象となった運動には、
エキセントリック運動(筋肉が力を出しながら伸ばされる動き)
高強度の筋力トレーニング
マラソン
ランニング
繰り返しスプリント
など、筋肉にダメージが生じやすい運動が含まれています。
そして主に、
①筋肉痛・痛み
②筋損傷の指標
③筋力・運動パフォーマンス
について分析しています。
■ポリフェノールで筋肉痛が軽くなる?
今回の研究では、ポリフェノールを摂った場合、
運動後の筋肉痛や痛みに小さな改善
が確認されました。
ただし、ここで大切なのは「小さな改善」というところです。
ポリフェノールを摂れば筋肉痛がなくなる、というほど大きな効果が確認されたわけではありません。
■なぜポリフェノールで筋肉痛が軽くなる?
では、なぜポリフェノールが運動後の回復に関係すると考えられているのでしょうか?
激しい運動をすると筋肉に大きな負担がかかり、身体の中では酸化ストレスや炎症に関係する反応が起こります。
ポリフェノールには、こうした身体の酸化や炎症に関係する反応を調整する働きがある可能性が考えられています。
ただし、この仕組みが人を対象とした研究ですべて明らかになっているわけではありません。
今回の論文でも、ポリフェノールが酸化や炎症に関係する働きを調整する可能性はあるものの、そのメカニズムは人の運動研究で一貫して確認されていないとしています。
「炎症を抑えるから筋肉痛が治る」と単純に考えるのではなく、運動後の身体の反応を調整し、回復をサポートする可能性があると考えるのが妥当でしょう。
■筋肉へのダメージ自体は減る?
では、筋肉痛が軽くなるのであれば、筋肉へのダメージそのものも少なくなっているのでしょうか?
今回の研究では、CKなどの筋肉へのダメージを間接的に示す血液中の数値についても調べられました。
しかし、
こちらについては、ポリフェノールを摂ることで明確に改善するとは言えない結果です。
筋肉痛が軽い=筋肉へのダメージも少ないとは限らないということです。
身体で感じる筋肉痛と、血液検査などで確認される身体の変化は、必ずしも同じように変化するわけではないのです。
■筋力や運動能力の回復は?
筋力やジャンプなどの運動パフォーマンスについても調べられています。
こちらは改善する方向の結果はみられましたが、ポリフェノールによって筋力や運動パフォーマンスが良くなるとは、現時点でははっきりした結果は得られていません。
■いつ摂るのが一番いい?
今回の研究では、運動後の回復時間について、
24時間未満・24時間・48時間・72時間・96時間
に分けて分析しています。
さらに摂取方法についても、
運動前から数日間摂る
運動前後に継続して摂る
運動前または運動後に短期間摂る
といった方法が比較されました。
しかし、回復する時間帯による明確な違いも、摂取方法による明確な違いも確認されませんでした。
現段階では、
「運動の○日前から摂れば一番効く」
「運動直後に摂るのがベスト」
といったことまでは、この研究からは判断できない状況です。
■結局、ポリフェノールは摂った方がいい?
今回の研究をまとめると、
ポリフェノールの摂取によって、運動後の筋肉痛・痛みがわずかに軽減される可能性があります。
一方で、
筋損傷マーカーや筋力・運動パフォーマンスが明確に改善するかについては、まだ十分な証拠がありません。
さらに研究者らによるエビデンスの確実性評価では、
筋損傷とパフォーマンスは「低」
筋肉痛・痛みについては「非常に低」
と評価されています。
そのため、
ポリフェノールを摂れば運動後の回復が劇的に早くなると考えるのはまだ早そうです。
十分な睡眠や栄養、適切なトレーニング管理をベースに、必要に応じて補助的に活用するものとして考えておきましょう。
■まとめ
今回の研究結果を簡単にまとめると、
筋肉痛・痛み
→少し軽くなる可能性あり
筋肉へのダメージを示す数値
→明確な効果は確認されず
筋力・運動パフォーマンス
→明確な効果は確認されず
という結果です。
ポリフェノールは運動後の回復をサポートしてくれる可能性がありますが、これだけで身体の回復が決まるわけではありません。
日々の食事や休養なども大切にしながら、補助として活用しながら上手に身体を回復させていきましょう!
引用文献
Xuanming Hu,et al.Effects of polyphenol-rich interventions on the time-course of muscle recovery and athletic performance following exercise-induced muscle damage: a three-level meta-analysis.
Front Nutr. 2026 Sep 4;13:1941705.
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