体重が減っても痩せたとは限らない?『体重』よりも『体組成』に着目する
- 村上 拓斗

- 5月16日
- 読了時間: 4分

「とにかく体重を落としたい!」
と毎日体重計に乗り、数字を見ることを楽しみにダイエットをしていませんか?
ただ体重を減らすだけのでダイエットには恐ろしい落とし穴が隠されています。
重要なのは、体重計の数字よりも「体組成」です。
つまり、脂肪が減ったのか筋肉が減ったのか?
何が減ったのかを見る必要があるということです。
■ダイエット中に取り入れるべき運動とは?
運動せず、食事制限(カロリー制限)のみのダイエットを行うと、筋肉がごっそり落ちると言われています。
筋肉は体の中でエネルギーを消費してくれる「代謝のエンジン」なので
筋肉が減る→エネルギー消費量低下
以前より太りやすい体が完成します。
では、筋肉を落とさず、脂肪のみを落とすにはどうしたらよいのか?
成人男女304名を対象に約5ヶ月間、-500キロカロリーの食事制限を行い、以下3つのグループの体組成の変化を追跡した研究をもとに解説します。
運動なし
有酸素運動(週150~250分)
筋トレ(週2~3回)
■食事制限×筋トレの圧倒的な効果
結論は
男性女性ともにどのグループも
体重の減り方に大きな差はなかった
筋トレしなくても良いじゃないかと思った方もいると思います。
前述したとおり最大のポイントは筋肉量を落とさないというところです。
運動なし&有酸素運動群:筋肉量減少
→特に運動なしの男性では減った体重の約34%が筋肉によるもの
筋トレ群:筋肉量増加
→男性+0.8㎏、女性+0.9㎏とカロリー制限中にも関わらず筋肉量が増加し、脂肪だけを狙い撃ちで落としたのです。
■なぜ筋トレで脂肪だけが落ちるのか
①漸進性過負荷の原則
通常、カロリー制限下では筋肉の合成が低下・抑制されやすくなります。
しかし、重量や回数を段階的に増やす(漸進性過負荷の原則)ことで、
筋肉の合成シグナルが活性化→筋肉量維持・増加
②十分なタンパク質摂取
この研究では体重1㎏あたり1.5gのタンパク質摂取が指導されています。
筋トレによる刺激+適切に管理されたタンパク質摂取
→筋分解をブロック
③マイルドなカロリー制限
1日-500キロカロリー以上の制限は筋肉の合成を著しく阻害する可能性があります。
運動なしでは筋肉への刺激が無い分、「この筋肉は維持するコスト(エネルギー消費)が高いから削ってしまおう」と判断
→筋合成のシグナルが低下し、高い割合で筋肉が減少
有酸素運動では筋肉を保つための負荷が不十分
→筋分解を防ぎきれない
■筋トレはお腹周りもスッキリさせる?
ぽっこりお腹をへこませるのは有酸素運動が効果的というイメージをお持ちの方もいるかと思います。
腹囲の変化については
筋トレ群:平均-9.0㎝
有酸素運動群:平均-8.0㎝
運動なし:-6.1㎝
体脂肪がトータルで一番多く減った筋トレが効果的でした。
筋肉量維持・増加=高い代謝の維持 → 脂肪を効率よく燃やし続けた
■実践のポイント
①過度なカロリー制限はしない
1日の消費カロリーから-500キロカロリーまでが目安
②タンパク質摂取の徹底
プロテインの活用がおススメ
③筋トレの習慣化
全身の筋肉を刺激するメニューを週2回から
■まとめ
食事制限のみのダイエットでは筋肉量が低下しリバウンドの原因に
筋肉を維持・増加させながら脂肪だけ落とすには筋トレが効果的
内臓脂肪減少も効果的
引用文献
Yair Lahav,et al. Resistance training as a key strategy for high-quality weight loss in men and women
Front Endocrinol (Lausanne). 2026 Jan 15:16:1725500.
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