年齢を重ねても動ける身体を作る方法【サルコペニア予防】
- 村上 拓斗

- 6月26日
- 読了時間: 4分

加齢に伴い筋肉量や筋力が低下し、身体機能まで衰えていく状態をサルコペニアと呼びます。
年齢を重ねるにつれてこのような衰えを感じる方は少なくありません。
サルコペニアは転倒や骨折、要介護リスクを高めることが知られており、高齢化が進む日本では非常に重要な健康課題となっています。
「運動が大切」ということは広く知られていますが、
どんな運動をしたら良いのか
疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。
今回は2026年に発表された研究をもとにサルコペニア対策に効果的な運動について解説していきます。
ぜひ最後まで読んでみてください!
■サルコペニアとは?
サルコペニアとは、加齢によって
筋肉量
筋力
身体機能
が進行的に低下する状態を指します。
世界では高齢者の約10〜27%が該当するとされており、決して珍しいものではありません。
筋肉が減ることで、
転倒しやすくなる
歩く速度が遅くなる
骨折しやすくなる
介護が必要になる
など、生活の質や健康寿命に大きく影響します。
■どんな研究?
今回紹介する研究では、サルコペニアの高齢者を対象に、運動がどのような効果をもたらすのか複数のランダム化比較試験(RCT)の結果を統合して分析しています。
■結論:筋トレは筋肉量・筋力・身体機能を改善
解析の結果、運動を行ったグループは運動をしなかったグループと比較して、
筋肉量
筋力
身体機能
すべてにおいて優れていたと報告されています。
さらに運動の種類を比較すると、
筋トレは有酸素運動より筋肉量を増やす効果が高い
筋トレ:筋肉へ直接負荷をかけ、筋タンパク質合成を促進
有酸素運動:心肺機能の向上には効果的だが筋肉量を増やす刺激としては十分ではない
と考えられています。
ただし、有酸素運動にも多くのメリットがあるため、筋トレと組み合わせることが理想的です。
■栄養補給を組み合わせるとさらに効果的
今回の研究では、
筋トレ+タンパク質やアミノ酸などの栄養補給
についても解析されています。
結果は明確です。
栄養補給だけを行ったグループよりも、
筋肉量
筋力
の両方で優れた効果を示しています。
→筋トレが筋肉を作る刺激を与え、タンパク質が筋肉を作る材料になる
という相乗効果によるものと考えられています。
つまり、十分なタンパク質摂取を組み合わせることで、さらに高い効果が期待できる可能性があります。
■おすすめは多要素運動プログラム
研究結果を整理すると、サルコペニアの高齢者にとって運動は有効な対策であるとわかります。
なかでも、
筋トレを中心にした多要素運動プログラム
が効果的な手段だと言えます。
例えば、
筋トレ:スクワット、レッグプレスなど
有酸素運動:軽いウォーキングなど
バランストレーニング:片足立ちなど
筋トレだけでなく、歩行能力や転倒予防、日常生活動作の維持にもつながるため、高齢者には非常におすすめの運動方法と言えます。
■まとめ
サルコペニア対策には運動が非常に有効
筋トレは筋肉量と筋力の改善に最も効果的
有酸素運動やバランス運動を組み合わせることで身体機能の改善も期待できる
十分なタンパク質摂取を組み合わせることで、さらに高い効果が期待できる
加齢による筋力低下を完全に止めることはできませんが、その進行を遅らせることは十分可能です。
年齢を理由に諦めるのではなく、今できる運動を少しずつ続けることが、将来の健康寿命を延ばす大きな一歩になります。
引用文献
Maria Clara Fagundes Lucio,et al. Systematic review and meta-analysis of the effects of exercise in older adults with sarcopenia.Sci Rep. 2026 Jun 17.
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