体力はいつから落ち始める?【老化のスタートライン】
- 村上 拓斗

- 18 時間前
- 読了時間: 4分

皆さん体力の低下は何歳頃から始まると思いますか?
ちょっとした瞬間に身体の衰えを感じつつも、多くの方は自分はまだまだ大丈夫と思っているはずです。
しかし具体的に、
ピークは何歳なのか
何歳からどれくらいのスピードで低下していくのか
を把握している方は意外と少ないのではないでしょうか。
今回は、47年間にわたり追跡した貴重な研究をもとに、加齢と身体能力の関係について解説していきます。
ぜひ最後まで読んでみてください!
■身体はいつから衰え始めるのか?
今回の研究はスウェーデンの一般人427名を対象に、
16歳~63歳までの47年間にわたって追跡調査を行っています。
評価項目は、
有酸素能力
筋持久力
瞬発力(ジャンプ能力)
です。
アスリートではなく一般の人を対象に、身体能力がどのように変化するのかを調べた研究です。
■結果① 身体能力のピークは想像以上に早い
研究の結果、
有酸素能力
→男女ともに26〜36歳でピーク
筋持久力
→男性:36歳、女性:34歳でピーク
瞬発力
→男性:27歳、女性:19歳でピーク
つまり身体能力は高齢になってから急に落ちるわけではなく、30代半ばまでにピークを迎え、少しずつ低下が始まっていくことになるのです。
■結果② 40歳を境に低下スピードが加速する
30代後半から40歳頃にかけて緩やかに低下が進み、以降は加齢とともにスピードが加速します。
年間約0.3~0.6%程度だった低下率
↓
63歳になる頃には年間約2~2.5%まで増加
最終的にピーク時から63歳までに30~48%も身体能力が失われることが確認されています。
48%ともなると約半分も失ってしまうのです。
特に瞬発力を示す値では41〜48%と大きく低下し、瞬発力は素早い動作に関わる能力と言えます。
これが年齢とともに転倒リスクが高くなる理由の一つと考えられるでしょう。
■注目すべきポイント
この研究で特に注目したいのは、「個人差」です。
16歳の時点で運動習慣があった人は、その後の人生でも高い身体能力を維持していたということです。
つまり、貯金のような役割を果たしてくれます。
では16歳まで運動習慣がなかった場合はどうなのでしょう。
運動していなかった人たちが運動を始めた場合のデータでは
有酸素能力
筋持久力
瞬発力
全ての項目で能力の向上が確認されているんです。
「若い頃に運動していなかったからもう遅い」ということはありません。
何歳からでも運動を始めることで身体は応えてくれることをこの研究が示しています。
■今日からできること
身体能力の低下そのものを完全に止めることはできません。
しかし、日々の運動習慣によって、その低下速度を緩やかにすることは可能です。
将来の健康は今の生活習慣の積み重ねで決まります。
重要なのは「まだ大丈夫」と思っているうちから対策を打つことだと思います。
■まとめ
身体能力の30代半ばまでにピークを迎える
40歳頃から低下速度が加速する
63歳ではピーク時から30〜48%低下する
運動習慣がある人ほど高い身体能力を維持できる
何歳から運動を始めても改善は期待できる
年齢を重ねることは避けられません。
だからこそ、将来の自分のために今から身体を動かす習慣を作ることが重要です。
運動は「今の身体」を変えるだけでなく、「10年後、20年後の身体」への投資でもあるのです。
引用文献
Maria Westerståhl,et al.Rise and Fall of Physical Capacity in a General Population: A 47‐Year Longitudinal Study.J Cachexia Sarcopenia Muscle. 2025 Nov 16;16(6):e70134.
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