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亜鉛は重要?免疫・代謝・ダイエットとの関係をわかりやすく解説

9月13日
読了時間: 5分

釧路市鳥取にあるパーソナルジムR. Physio labスタッフの村上です!


今回は、私たちの身体に欠かせないミネラルのひとつ、「亜鉛」について解説します。


2026年に発表されたレビュー論文では、亜鉛が免疫、糖代謝、脂質代謝、抗酸化、成長、生殖、神経機能など、さまざまな身体機能に関わることが整理されています。


今回はこの研究をもとにできるだけわかりやすく解説していきます。

是非、最後まで読んでみてください!


■亜鉛とは?

亜鉛は、身体の中で作ることができない必須微量元素です。


身体の中で300種類以上の酵素の補因子として働き、さらに2,000以上の転写因子の働きにも関係しています。


ここでいう補因子とは、酵素が正常に働くための「サポート役」、

そして、転写因子とは、どの遺伝子を働かせるかを調節する「スイッチ役」のようなものです。


そのため亜鉛は、

  • タンパク質合成

  • DNA合成

  • 細胞分裂

  • 傷の修復

  • 免疫機能

  • 成長や発達

  • 抗酸化作用

など、かなり幅広い働きに関わっています。



■亜鉛と免疫の関係

亜鉛は、自然免疫と獲得免疫の両方に関与します。


自然免疫:ウイルスや細菌が入ってきたときに最初に対応する防御システム。

獲得免疫:過去に出会った病原体を記憶して、より効率よく攻撃する仕組み。


亜鉛は、好中球、マクロファージ、NK細胞、T細胞、B細胞など、さまざまな免疫細胞の働きを支えていることに加え、皮膚や腸、呼吸器などの上皮バリア機能の維持にも関わります。


つまり、

亜鉛は単純に「免疫力を上げる」というより、免疫システムを正常に働かせるために必要な栄養素と考えるのが近いです。


不足すると、

  • 免疫機能の低下

  • 食欲低下

  • 傷の治りの遅れ

  • 皮膚症状

などにつながる可能性があります。



■炎症や酸化ストレスにも関係する

亜鉛は、炎症や酸化ストレスの調節にも関わります。


酸化ストレスとは、身体の中で増えすぎた活性酸素(ROS)によって、細胞やDNAがダメージを受けやすくなった状態です。


亜鉛は、抗酸化酵素のひとつであるCu/Zn-SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)の構成成分として働きます。


この酵素は、活性酸素を処理する身体の防御システムのひとつです。


また、亜鉛はNF-κBという炎症に関係するシグナルにも作用するとされ、

酸化ストレスと炎症の両方を適切にコントロールするために重要と考えられています。



■亜鉛と血糖値・インスリンの関係

亜鉛は糖代謝にも関与しています。


糖代謝とは、食事から摂った糖質をエネルギーとして使ったり、必要に応じて蓄えたりする仕組みです。


この中で重要なのがインスリンです。

インスリンは、血液中の糖を細胞に取り込ませ、血糖値を調節するホルモンです。


今回のレビューでは、亜鉛は膵臓のβ細胞における、

インスリンの合成・貯蔵・分泌

に関わることが紹介されています。


また、PI3K/Aktシグナル伝達経路にも関与するとされています。

これは少し難しい言葉ですが、

簡単にいうと、インスリンの情報を細胞の中に伝えて、糖を取り込みやすくする仕組みのひとつです。


一部の臨床試験では、亜鉛補給によってHbA1cやインスリン感受性が改善したという報告もあります。


ただし、研究結果にはばらつきがあるため、亜鉛を摂れば血糖値が下がるとまでは言えません。

あくまで、正常な糖代謝を支える栄養素のひとつです。



■亜鉛とダイエットの関係

亜鉛は、脂質代謝や食欲調節にも関わります。


特に、脂肪細胞から分泌されるアディポカインと呼ばれる物質との関係が注目されています。


代表的なのが、

〇レプチン

〇アディポネクチン


レプチンは主に食欲やエネルギー消費の調節に関わり、

アディポネクチンは脂質代謝やインスリン感受性に関係します。


肥満の人では血清亜鉛濃度が低い傾向があり、炎症が強いことも報告されています。

ただし、亜鉛補給による脂質改善の結果は一定ではありません。



■亜鉛はどんな食品に多い?

亜鉛を多く含む代表的な食品は牡蠣です。


そのほか、

  • 牛肉

  • 鶏肉

  • レバー

  • 乳製品

  • 卵

  • ナッツ類

  • 種子類

  • 豆類

などにも含まれています。


今回の論文では、肉や牡蠣などの動物性食品は、亜鉛の生体利用率が比較的高いとされています。


生体利用率とは、

「食べた亜鉛が、実際にどれくらい身体に吸収され、利用されるか」という意味です。

一方、穀類や豆類に多く含まれるフィチン酸は、亜鉛と結合することで吸収を低下させる可能性があります。


「亜鉛を何mg摂ったか」だけでなく、吸収率まで考えることが大切です。



■サプリメントは多いほど良い?

亜鉛は重要な栄養素ですが、過剰摂取にも注意が必要です。


今回のレビューでは、成人の耐容上限量として

40mg/日

が示されています。


高用量の亜鉛を長期間摂り続けると、腸の細胞でメタロチオネインというタンパク質が増え、銅が吸収されにくくなるためです。


その結果、

  • 貧血

  • 好中球減少

  • 免疫機能の低下

  • 胃腸症状

などにつながる可能性があります。


不足と過剰の両方に注意し、個人の栄養状態に合わせて適切に摂取することが重要だとまとめられています。



■まとめ

亜鉛は、

  • 免疫機能

  • 抗酸化作用

  • タンパク質・DNA合成

  • 細胞分裂

  • 糖代謝

  • 脂質代謝

  • 傷の修復

など、非常に多くの身体機能に関わる重要なミネラルです。


特にダイエットでは、カロリーやPFCバランスばかりに目が向きやすいですが、身体の代謝を正常に保つには、こうした微量栄養素も重要です。

まずは肉、魚介類、卵、乳製品、豆類、ナッツ類などを組み合わせて、普段の食事から不足しないように摂ることを意識してみてください!




引用文献

Bima Putra Pratama,et al.Zinc in Human Health: A Comprehensive Review of its Biological Roles and Clinical Implications.Trends in Sciences. 2026; 23(1): 11556.




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